零細企業を運営していると、外注先や採用を考える時「自分と同じレベルの人材」が欲しいと思いますよね。
外注であれ採用であれ、零細企業が人材を探す時は代表自身が行うことが多いので、よりその意識が反映されやすいように感じます。
しかし零細企業で出せる条件で協力してくれるのは連絡が遅かったり、クオリティが低かったり、言い訳が多かったりする曲者。
そんな中、代表1人の超零細の我が社では曲者にターゲットを絞ることで優秀な人材を獲得できているので、僕が曲者人材との関わり方で注意していることをまとめてみます。
目次
零細企業が求めそうな人材像
曲者にフォーカスする前に、零細企業にとって理想的な人材イメージをあげてみましょう。
- スキルやクオリティが十分で
- コミュニケーション能力もあり
- スケジュールも自分で管理した上で
- +aの提案もしてくれる
- さらに臨時の際は休日返上で助けてくれる
- でも給与は高くない
業種によって違いはあるかもしれませんが、概ねこんな感じになるのではないでしょうか。
文字として見れば無謀な要求と分かりますが、零細企業では少数精鋭が求められるので、代表自身が努力してきた項目を人材にも求めてしまうわけです。
ただし、スーパーマンはいない
当たり前ですね。
経営者にとって当たり前の努力でも、被雇用者として経営者と同じ意識・努力をしてくれる人は稀ですし、そもそも代表と同じ努力をするような人なら、その人自身が代表となって何かを動かしているはずです。
とはいえ、多くの人材と関わる中で、本当に稀に前項を満たすスーパーマン出会えることもあり、うちの会社にも数名そんな方がいます。
しかしそれはもう運でしかないので、スーパーマンでは無いが、スーパーマンと同程度のパフォーマンスを上げる素質がある人材を見つける方が現実的です。
そこで現れる曲者
冒頭でも少し触れましたが、零細企業の周りにはこんな人材がいます。
曲者の一般列
- レスが悪い
- 成果物のクオリティが低い
- 言い訳が多い
- 納期が守れない
- 文字通り指示された作業しかしない
正直「まず社会人としてどうなの?」という方もいますが、曲者の方々と根気強く話す中で、曲者には以下のようなくすぶり層が埋もれている事に気がつきました。
くすぶり層の特徴
- 成果物のクオリティはそこそこ高い
- スケジュールは漏れるが放棄はしない
- 目的が明確であれば品質が上がる
- プライドが非常に高い
仕事の素質はあるものの、プライドの高さや自己管理の甘さ、ビジネスマナーが原因で見放された経験があるような方が多く、実力以下の市場でくすぶっている印象です。
そしてこのくすぶり層こそが、我が社を助けてくれている人材です。
曲者くすぶり層との付き合い方
曲者くすぶり層の方は実力と可能性がありますが、それぞれくすぶっているだけの理由もあるので、その理由に合わせてアプローチしていくことが、パフォーマンスを最大化してもらうためのポイントです。
先程紹介したくすぶり層の方の特徴ごとに見ていきましょう。
成果物のクオリティがそこそこ高い
ポジティブなポイントなのでそこまで特別なことはないですが、人材の力量を判断する際に過去実績を見せてもらい、その方のレベルや可能性を事前にイメージできるようにしておくと、以降の内容がより効果的になります。
1点だけ、自分の実績ではないものを平気で出してしまうような方もいるので、納品前の途中ファイルを出してもらったり、案件への携わり方を聞いたりして、実績の信憑性を確かめておきましょう。
スケジュールは漏れるが、放棄はしない
この傾向は非常に強いのですが、初めは納期に余裕がある案件から手伝ってもらうことでその方のスピード感を把握するようにしています。
その後の案件ではそのスピード感を考慮しながら、遅れる前提で実際よりも早めの納期を伝えておくと事故なく進めることができると思います。
またスケジュールを守れない方は殆どの場合、事前に連絡をくれません。
遅れてもこちらが連絡するまで終わらない連絡が無いか、納期当日に終わりませんという連絡が入るなどですね。
どうしてもスケジュールを超える場合は超えると分かった時点で連絡するのが当たり前だと思いますが、ここは納期前に進捗確認を入れるなど、こちら側で対策をしておきましょう。
目的が明確であれば品質が上がる
曲者の一般例で前述した、文字通り指示された作業しかしないという方の中には、仕事=言われた作業をするだけという意識の方もいます。
当然そんな作業で高い品質が仕上がる訳もないので、作業開始時点で作業の指示ではなく、作業の目的をしっかりと説明しておきます。
目的達成に向けて、こんな作業が発生しますよね。という目的ベースで仕事を開始できれば、作業内容ベースでの依頼より上がってくる成果物の品質が高くなります。
プライドが非常に高い
曲者くすぶり層の方はそもそも実力以下の市場で葛藤している場合が多いので、その葛藤を補うようにプライドが高くなる傾向があります。
結果として実力以上にプライドが高くなってしまっているパターンもあるので、ミスを指摘するような運用では反感を買い、かえって仕事の品質が下がってしまうこともしばしば。
なので我が社では、
- ○○さんの実力ならもっと△△といったことができるはずなので、試してみてほしい
- ○○さんの△△してくれたおかげでクライアントも非常に喜んでくれている
など、常にプラス評価の形で伝えるように注意しています。
実際、その方の中のできる部分にフォーカスするのが我が社の運用スタイルなので、口先の話ではなく、心からそう考えて伝えています。
まとめ
ここまで読んでくれた方は分かると思いますが、曲者くすぶり層の方との仕事は零細企業でも人材に条件以上のパフォーマンスをあげてもらえる可能性を含んでいます。
反面、曲者の社会的に足りない要素をこちらで補う方法なので、コミュニケーションコストは高くなりがちです。
仕事を丸投げして展開したい!という場合は頑張って良い条件を出すしかないと思いますが、信頼関係が築ければいつのまにか最高の人材になっていた!なんてことも少なくないので、零細企業の人材確保でくすぶっている方は、試してみてもらえればと思います。
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