ヒトデ型組織を目指すクモ

フリーランス時代お世話になっていたITベンチャーの社長さんが色々なビジネス書籍を勧めてくれる方で、ちょうど「経営」について考え始めていた僕は色々勉強させてもらいました。

中でも面白かったのは「ヒトデはクモよりなぜ強い」という書籍。

ヒトデはクモよりなぜ強い

この書籍で「組織づくり」に対する考え方が大きく変わったので、簡単な紹介と僕自身の現状・今後の展望を交えて書いていきたいと思います。

書籍『ヒトデはクモよりなぜ強い』

組織体制のタイプを、「ヒトデ」「クモ(蜘蛛)」の生物としての特徴になぞらえて解説している書籍で、「ヒトデ型組織」がどうして「クモ型組織」より強いのかを教えてくれます。

ベンチャー企業の組織づくりに活きる内容が多く、少人数で成果をあげるためのマインドと、その具体的な方法論が紹介されています。

ちなみにこの書籍は2007年発行。

この記事執筆時点から10年以上前の書籍なのに、まるで今年発行されたかのような視点で書かれているので、本当に驚きます。(海外書籍の翻訳版なので、原書はさらに前年に書かれています。)

ヒトデとクモの違い

話の土台となるのは「ヒトデ」「クモ」の生物としての違い。

どちらも複数の足を持つ集合体のような構造をもった生物ですが、その働きや集合体としての在り方に違いがあります。

クモ:胴体(頭)の指示で動く8本の足

まずは分かりやすいクモですが、8本の足は中央の胴体から送られる指示で動いています。

中央の指示が遅らや指示ミスで足を1本失っても、残りの7本で生き続けることはできますが、足が減るごとに生きていくことはどんどん困難になっていくでしょう。

また、失うのが集合体の指揮系統である胴体なら、その時点でクモは死んでしまいます。

ヒトデ:独自に動く5本の足と再生能力

水族館でおなじみのヒトデですが、生き物としての特徴を僕は殆ど知りませんでした。

星形の5本の足には独立した判断系統を持っていて、「生きる」ためにそれぞれが判断し、集合体としての生命を維持しています。

ヒトデには指揮系統が存在していないので、中央に司令部もありません。

さらに驚きなのは、「ヒトデは再生する」ということ。

足であれ、中央であれ、ヒトデは失った箇所と同じ働きをする部位を再生します。

ヒトデ型組織とクモ型組織の違い

ヒトデとクモの特徴で記載した「足」「集合体」をそれぞれ、「人員」「組織」に置き換えて考えるのが「ヒトデ型組織」と「クモ型組織」です。

中央集権型のクモ型組織

中央から足へ指示を出す、階層や指揮系統といったクモの特徴は、社長や上層部の指示で現場が動く「中央集権型の組織」と良く似ています。

個人・法人に関わらず殆どの組織はこの体制なので、当時僕自身が考えていた組織づくりもこのクモ型組織でした。

この組織体制はクモのように、有能な社員がやめてもパワーを落とした状態で事業の継続はできますが、社長や上層部が機能しなくなってしまったら最後です。

ベンチャー企業は少数精鋭なことが多いので、特にこの影響は大きくなりそうですね。

分権型のヒトデ型組織

指揮系統や階層という概念がない。

この特徴を組織に当てはめて考えると、個々の社員が判断・決定する権限を持つ「分権型の組織」となり、書籍ではヒトデ型として浸透している例として「インターネット」も上げています。

確かにインターネットは利用者それぞれが拡張・編集を行いながら、1つのネットワークという集合体になっていますね。

ヒトデのように、各自が判断でき、万一の時も同じような人材が直ぐに入ってくるような組織が作れれば、少人数経営のベンチャーでもクモ型組織の大企業より高いパフォーマンスを上げることも可能です。

クモがヒトデになるために

この書籍を通して痛感したのは、クモ型組織では、自分(中央)の能力・キャパシティを超えた成長が望めないことです。

僕が身を置くWEB業界は、変化が早く、参入も多いため年々競争が激化しています。

そんな中で生存競争を勝ち抜いていくには、ヒトデ型の組織づくりが必須だと感じました。

僕の会社はまだ社員がいないので、正確にはクモ型以前に、組織ですらありません。

ただ、固定外注を組んでいるパートナーさんに定額で丸々1メディアの運営を任せたりして、ヒトデ型組織づくりの練習を進めています。

この記事で触れたのはほんの一部で、書籍内では

  • クモ型組織の強い点
  • ヒトデ型組織の弱点と対策
  • リモートワークの活用など具体的な方法論
のような、ためになる知識がたくさん紹介されています。

ベンチャーに限らず組織体制に悩みを抱える全ての企業に有益な書籍だと思うので、ぜひ一度読んで欲しい一冊です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です