制作者のモチベーション管理で思うこと

デザイナーやエンジニアなどの制作者は、営業職のように事業貢献度を数値化しにくいので、本人も気づかぬうちにモチベーションが低下し、仕事の質が下がってしまうことが多い職業だと思います。

クライアントから直接反響が制作者へ届かないような環境の場合は特に多いのではないでしょうか。

モチベーションの管理は制作者の育成時にもぶつかる問題なので、育成とい視点からも重要な課題です。

僕の会社はまだ1人法人なので、社員のモチベーション管理に頭を悩ませている訳ではありませんが、社員時代に自分自身や後輩のモチベーション管理で意識していたことを振り返ってみたいと思います。

なお、この記事は制作者出身ではない経営者や管理者の方向けにまとめています。

前提

モチベーション関係の話題になると、やりやすさ、働きやすさなどのフレーズをよく耳にしますが、よくよく見ると制作者にとって極端に耳障りの良い意見ばかりで、「その環境にすることで会社にメリット(利益)を返せるのか?」と感じます。

僕自身もWEBデザイナーなのでもちろん共感はするのですが、会社員としての制作者なので、事業の成長に貢献できるモチベーションにフォーカスすることが大切だと思います。

利益につながるモチベーションとは

利益につながるモチベーションを考えるために、まずは制作者が会社に提供できる利益から順に確認してみましょう。

制作者が会社に提供できる利益

  • 制作物のビジュアルクオリティが高い
  • 制作物の利便性が高い
  • ブランドイメージの構築
  • 情報の整理
  • 業務の効率化
  • 制作物を通した成果発生

制作物による成果発生は貢献度を測れそうですが、企画や商品じたいの魅力にも左右されることを考えると、やはり制作者の貢献度を数値で測りにくいことが分かりますね。

利益につながるモチベーション

  • 良いものを作りたい
  • クライアントやユーザーに喜んでもらいたい
  • 効率化で作業の無駄を減らしたい
  • 自分の出来ること(スキル)を高めたい

会社に提供できる利益の項目を実現するために影響のあるモチベーションとしてはこのようになるかと思います。

会社が手助けし過ぎに注意するモチベーション

では、利益には直接貢献しない、会社が手助けし過ぎないよう注意した方が良いモチベーションについても見ておきましょう。

  • 幅広い技術を使いたい
  • 好みのデザインをつくりたい

手助けしなくても良い理由は、殆どの場合、事業で使用する技術はある程度統一されていることや、事業としての制作は依頼者の好みでも制作者の好みでもなく、目的達成に向けたデザインが必要なことが挙げられます。

ただ、これらは制作者が興味の強いモチベーションだという点を覚えていて欲しいと思います。

モノづくりが好きで制作者になっている人が殆どなので、技術やデザインについての興味が強いのは当然ですし、これを追求することはその人の制作者としてのレベルアップには間違いなくつながります。

問題はそれが事業とマッチしないことです。

制作者のニーズは高いので、これらへ会社が歩み寄ることは反響がありますが、事業とマッチしないベクトルでのレベルアップが行き着く先は他社への転職なので、自社内での貢献度をあげるための対策としてこのモチベーションをどこまで手助けするかは状況に応じて判断する必要があると思います。

達成感+評価=成功体験≒モチベーション

ここで唐突に自分自身がどのように成長してきたのかを振り返ってみると、なにかを成し遂げた達成感と、それに対する評価を受けられることを通してモチベーションを維持してきました。

僕はこの達成感+評価を成功体験と表現し、この成功体験がしやすい環境づくりをすることがモチベーション管理のシンプルな回答だと考えています。

また、僕の会社での評価方法については以下の記事でもまとめていますが、短期&長期での評価軸を設け、自己の成長意欲に関する部分を大きく捉えるように設定しています。

僕は独立も含めて支援します

僕は事業で使わない技術であっても、学習の支援はしたいと考えています。

もちろん事業に関係ない部分で高額な開発環境を用意したりすることは難しいですが、学習をするための時間が確保できたり、セミナーへの参加費用を会社で負担したり、福利厚生や制度面からの支援は惜しみません。

制作会社なので制作スキルが事業に直結するということはもちろん理由の1つですが、制作会社といえど全ての技術を使う訳ではないので、他の会社同様、必要の無い技術は多くあります。

しかし、制作者の技術向上から新しいサービスや展開を開拓できる可能性もあり、何より成長意欲の高い制作者のいる組織ほど、同じような意欲を持った人材が集まるからです。

成長意欲の行く先に独立という選択肢が出てくるのは前述した通りですが、共に働いたことのあるフリーランスは非常に頼れる存在なので、会社の中にいても外にいても一緒に働ける仲間づくりとして、独立も全力で支援します。

まとめ

WEB制作は他業種からの参入が多いため、制作出身では無い方が制作者を管理する場面も多いと思います。

自分の知らない技術職の管理は判断基準が分からず、良くも悪くも曖昧な環境になりがちですが、働き方や今後の展開など、会社と個々の成長を上手くマッチさせられれば離職率は下がり、成果も向上します。

この記事が、制作者や非制作出身の管理・経営者さんが、お互いに納得できるバランスで働く環境を考える、きっかけになれば嬉しいです。

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